2021年6月28日桜井美奈『殺した夫が帰ってきました』心理サスペンスの新旗手登場
桜井美奈『殺した夫が帰ってきました』(小学館 2021年4月)読了、感想。超超超超超収穫。タイトル通り、殺したはずの夫が帰ってきてうんぬん、という話。トリックもさることながら、圧倒的にいいのはそのリアリティ。殺したはずの夫が帰ってきて(殺した夫が、またサイテーの人でなし野郎何だ)、その夫との関係が修復してゆく描写が素晴らしいっす。
心理サスペンスは新津きよみさんぐらいしか思いつかなかったんだけど、いい書き手が現れましたねえ。
ちなみに、著者にインタビューしたら「もし西島秀俊が『夫です』と帰ってきたらどうしよう、ってところから発想しました……」って着想に爆笑しました。