新保信長『字が汚い!』(2020年10月 文春文庫)読了、感想。これは超超超超収穫。実用書ではなく、「字が下手な人向けの体験ルポ」です。おなじ著者の『声が通らない!』を読んで感動したんで、その流れで買った本。ちなみに著者はご自身の字を汚いと言っておられますが、写真をみるとぼくよりもはるかに達筆でありました……
とにかく「下手字対策」としていろんなガイドブックをあたったり体験取材して、そのことごとくが身につかないという、悪筆なら誰でも経験しているところをつつみ隠さず書いているのが好感もてます。あと、次々といろんな人の筆跡を図版にあげて、自分のことを棚にあげるの、やりますよねえ。
字をうまくするのではなく、「字が汚い」を確認するためのルポです。この違いがわかりますか。
それはそれとしてこの著者には、「部屋が汚い!」「机が汚い!」をつづけてやって欲しいなあ。ぜひ読みたいぞ。